銀塩日和

フィルム写真と冒険。そしてSDM生活。

ゆとりが原付で日本縦断をした6日目。雨を超えて日本の最東端へ。雨×旅人との出会い×納沙布岬

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どうも、僕です。

2012年の夏に「なんかしないと枯れて死ぬ!」と思って始めた原付日本縦断の旅。

振り返り始めて一週間くらい経ちました。やってみていろんないいことがありましたが、振り返って思い出すと本人が楽しいのが一番素敵な効果ですね。

 

 

ino-null.hatenablog.com

 

 

写真量も多いのと当時の資料が散っているのでそれなりに面倒なんですが、楽しんで続けていこうと思います。

 

 

北海道の鶴居村、無料オートキャンプ場で起床。

前日はギリギリ曇天で止まっていたが、一晩明けるとついに雨が降り出してしまったよう。できればこんな日は原付で走りたくはないのだけれど、日数と予算に余裕がある旅ではないので先を急ぐことにする。

もともと目標のある旅ではなかったが、この時点で第一目標は大体決まっていた。まずは北海道を大まかに一周しよう。

 

それにあたって、この日の目標はテントの中で決めてしまった、最東端到達だ。

北海道は根室納沙布岬を目指す。

 

 

テントの撤収作業をしていると、キャンプをしていたおじさんとおばさんが話しかけてくれた。

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このご夫婦は夏になると毎年このキャンプ場に遊びに来ているらしい。

ライダーがキャンプ場に寄ることは少なくないが、さすがに日本縦断は初めて見たとのこと。このあたりの地理の話や今から行く根室の話をいろいろしてもらって、せっかくなのでコメントをしてもらった。

 

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いや、雨で消えかかってしまったが。

 

本当に嫌なのだけど、意を決して出発する。

何がいやって、雨の日に原付で走るのは人生初めてなのだ。視界がこんなに悪いなんて思わなかったし、タイヤが滑りそうで本当に怖い。

 

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走ってみてわかったことだけど、問題は雨自体じゃない。雨のせいでとにかく寒いことだ。ヘルメットの中が曇るくらい外気が寒い。手が震える。ハンドルを握る手がかじかむ。8月だっていうのが嘘みたいだ。恐るべし北の大地。

そうはいっても何もないところで止まってられない。休むなら何かがあるところまで行かなければ。

 

 

VS湿原

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すると何かしらの看板が。これは...湿原?

 

 

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湿原は前の日でお腹いっぱいだったはずなんだけどもう一度味わうことになる。

 

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写真がなにも残っていなかったんだけど、これだけははっきりと覚えている。

この時通った道は最悪だった。舗装はされていないし、泥・砂利はすごい。原付の心許ない馬力だけで先の見えない道をずっと走り続けるストレス。

沼の向こうには原付と同じサイズくらいの野生動物がなんの違和感もなく居てこちらを見ている。

「あれが道の横からいきなり出てきたら事故るなぁ。。。」

嫌な想像ばかり溢れてくる。

 

この小一時間で精神的にクタクタになった。

 

 

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舗装された道路に戻ってきた。

いらない心労は減ったがやはり寒い。根室に入ったら昼休憩をしよう、このころにはそう決めていた。

 

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どうでもいいが、3年越しにこの写真を見ると、防水のカメラをまず持ち出して本当に良かったなぁあと思う。

絵的にいい写真なんて全く残ってないのだけど、妙にエモーショナルな、生々しい写真が多く、他人事のように「冒険してるなぁ」って思える。

当時の自分の見ていたものが正しくこのシーンだったんだ。

 

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根室に到着。一旦休憩

午前の時間を全て費やしてようやく根室へ着いた。

 

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とにかく何かが食べたい。温かいものが食べたい。

ていうか温まりたい。この日は雨だったからノートにもほとんどメモが残っていないので、当時の僕が何を思っていたかなんてわからないのだけど、この時の気持ちだけは簡単にわかる。たぶん寒かった。

 

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(当時のツイートがサルベージできたぜ)

 

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途中にドライブイン?なのか道の駅なのかわからないがレストランがあるところに到着。もうここでいい。温かいものを食べたい。

 

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インターバル撮影で偶然自分が写ってしまった。ヘルメットの中までびしょびしょ。

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手がふやけてしまっている。すでにしわしわだ。

ネットで調べたところだと、根室の名物は"エスカロップ "なる食べ物らしい。

ご飯、カツ、デミグラスソースを組み合わせたメニュー。いかにも力が出そうだ。

 

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当時のメモも残っていないけど、まろやかな味がすっと身体に浸透して芯まで温めてくれたんだと思う。できるならまた食べたい。どんな味だったかをきちんともう一度味わいたい。

 

 

さて、食事は終わったが、この寒い中午後も走るのは気が進まない。ていうか事故りそうだ。

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大事をとって雨がある程度やむまでここでゆっくりすることにした。

 

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いざ最東端へ

雨が止み始めたかな、というところで再出発をする。

かじかんだ手はもうあったまったし、このまま最東端まで一気にいけるだろう。

 

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この日のなんで撮ったんだシリーズ。

たまゆら(C.V.中田譲治)」がこの時期個人的にツボだったせいだきっと。

(特定のクラスタにしか通じないネタで申し訳ない)

 

 

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岬に近づくにつれ、風景が変わっていく。

 

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あの先に見えた灯台が、最東端に立つ灯台だ。心なしか周りも明るくなってきた。

 

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到着!日本最東端!

根室市観光協会 観光マップ 納沙布岬

 

そう、ここが離島を除けば北海道で一番早く朝日が訪れる場所。納沙布岬。岬の周りは灯台と、資料館、あとは数件のお土産屋と簡素なもの。

この日は天気が悪かったのもあって、あまり観光客もいなかった。

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晴れていたら、この場所からさらに東にある離島がの姿が眺められるらしい。

残念ながらこの日は雲のために遠くまで見渡すことができなかった。

 

 

旅人に出会う

この最東端。わかりやすいチェックポイントなので、旅人が多く集まる。

いろいろな人が話しをかけてくれて、最終的に原付4人組が集まった笑

走行距離が最終的に最長になるのは僕だけど、愛知から来て北海道ツーリングをするライダー二人組や北海道の学校の先生などなど、とにかくバリエーション豊かなメンバー。

スーパーカブで来ていた先生には「50ccで!?できちゃうんだ!?生徒には絶対するなって言っておくよ!」と言われてしまったw

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原付4台が最東端に並ぶ。

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フラッグを掲げて走っているライダーさん。格好いい。

 

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一緒に旅を頑張りましょうということでコメントを書きあう。ライダーは皆寂しがり屋なのだ。

さらに「動画やツイッター見ます!」って言ってくれた。旅の様子を見てくれてコメントをくれるのは心強い。

できればまた北海道で会いましょうと話をして、お互いに分かれた。

 

 

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根室を離れたものの、いい具合に泊まれるところがない。いい具合の空き地でテントを張ろうかとも思ったのだけど、いかんせん寒い。こんなところで一晩も明かしていられない。

仕方ないので宿がありそうな町まで走って、素泊まりのお宿を探すことにした。

 

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19時前。いつもならとうに休み始めている時間なのだけど、お宿を見つけるまでに意外にかかってしまった。

 

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しかし丁度いい温泉宿が見つかってよかった。ここで無駄に体力を消費しても仕方ないしね。

 

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夕飯は近くのコンビニへ。

びっくりしたんですけど、北海道ってコンビニでとうきび(トウモロコシ)売ってるのね。

寒くて凍えてた一日だけど、甘くてあたたかいとうきびですべてチャラになる。

 

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そうしてこの日もばっちり温泉に。(なんか毎日温泉に入っている気がするな)

かなり厳しい条件の一日だったけど、なんとか無事故で走りきることができた。

 

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この日のせいで、道東(北海道の東側地域)は厳しい・寒いのイメージが着いてしまった。

3年後の今、観光で行くなら冬は辛そうだなぁって勝手に思っている。誰かこの認識を改めさせてほしい。

 

北海道一周に目標が設定されたので、次の日からは北上の予定。

 

※WG-1 GPSGPSラッキングオフになっていたので記憶を頼りに。

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【次回予告】湖?池?おばあちゃんとだべり?一日に詰め込みまくりで網走へ。

 

[以下、テンプレ]--------------------------------------------------

 

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