読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

銀塩日和

フィルム写真と冒険。そしてSDM生活。

プラネテスはやってくる。アストロスケール岡田さんの衝撃。

http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/i/ino_null/20160601/20160601004730.jpg

学問の場はいつだって刺激的だった。僕が気づいていなかっただけだ。

 

どうも、僕です。

あまり普段授業の内容に言及することはないのですが、何か熱いものがこみ上げてきたので気まぐれにキーボードを叩くことにしました。話半分で読んでみてください。

 

僕の通っている大学院には金曜の授業で「特別講義」という授業があります。これは大学院の先生が持っているコネをせっせと使って各界の著名な人、ぶっ飛んだ人をお呼びしてあるテーマで講演をしてもらうという授業です。僕は毎週これが楽しみで仕方ありません。だって僕は単純だから授業があるたびに「うおおおおおお!!!!」ってなるんだもの。そうやってモチベーションを跳ね上げられているわけです毎週。そんな中で、今週(昨日)のはなかなか特大でした。いや、震えた本当。

 

登壇されたのは株式会社アストロスケール代表取締役の岡田光信さん。宇宙のゴミ、スペースデブリを除去するという壮大なミッションを掲げる民間の宇宙ベンチャー企業を立ち上げた方です。

 

www.ideaosg1.com

 

 

ぶっちゃけこの方の事、なんとなくしか知りませんでした。なんとなくって言うのも、僕の指導教員の先生が連れてくるらしい方なので、予習がてら調べてみるか〜くらいの感じです。そんなところに上で書いたデブリ除去をする宇宙ベンチャー始めてるんやで!みたいなハンマーでぶん殴られたような情熱をぶつけられたので、その復習がてらつらつら書いてみようかなと。この記事を通して僕の感動が共感されたらいいなと思います。

 

さて近年、民間の企業が宇宙開発の授業に参入することが多くなってきたらしいのです。アメリカの企業が有名ですよね、ペイパル、テスラ、のイーロン・マスク(アイアンマンのモデルの人ですね)が始めたスペースXや、アマゾンのジェフ・ベゾスが設立したブルー・オリジンあたりがやはり熱いところかと思います。

 

hbol.jp

イーロン・マスク 未来を創る男

イーロン・マスク 未来を創る男

 

 

それは、絶え間ない技術進歩のおかげなのか、それとも世界の物好きがちょっと頑張っちゃったからなのかわかりませんが、「人間はもっと宇宙に出るべきだ」と確信したビジネスの世界の方々を中心にこれまで国の問題であった宇宙開発が、民間企業の手の中に降り始めているのです。ちょうど、インターネットという通信網が、国の手から民間の手に降り始めた時のように。

 

この変化を敏感に察知した人たちがワイワイと参入をしてきて、にわかに民間の宇宙開発が盛り上がってきている、ということだそうで。ここまでふーん、ですよね。興味のない人にとっては宇宙かー。くらいの。もしかしたら、「人間はもっと宇宙に出るべきだ!」に対しては「出ればいいじゃん」みたいな感じなのかもしれませんね。

 

でもね、出れないんです。宇宙に。

 

行けないんですよ、月に。

 

え?本当かどうか知らないけど、僕らの生まれてくるずっとずっと前にはもうアポロ11号が月に行ったっていうのに。なんで?ってなるじゃないですか。

 

正確にはもう行けないんです。だって僕らは地球に閉じ込められているから。

 

地球の周り、高度800kmのあたりには今僕らの星を取り囲む壁があるのです。それはこれまでの宇宙開発の過程で生まれた宇宙ゴミデブリの壁だそうで、人工衛星を上げる高さに適したこの高度域には、廃棄された人工衛星やそれらが衝突して生まれたゴミが気が遠くなるほどの数だけ漂っています。これらは秒速7kmやらそのくらいの速度で飛び回っていて今日時点でも衝突をしてコツコツ増えているかもしれないという。そんなものにロケットなりシャトルなりが当たってしまったのならひとたまりもないでしょう。

 

そう問題なのは、この層が壁だということ。この壁に阻まれて人類はその外へ旅に出れないということ。事実として1972年以降人類は外へ出られていないということ。

 

人間は、今ゴミによって地球に閉じ込められている、ということです。これは大きな問題ですね。

 

koyamachuya.com

 

...さて、ここまでつらつら書きましたが、これを本当に"問題"と捉えられる人はどれほどいるでしょうか。

 

僕だって、こうやって書いてますがこれが自分にとって大きな問題だ、なんて捉えられていませんよ。僕は宇宙開発の人間ではないですし、なにせ起こっていること自体が壮大で、300年級の問題(解決するのに300年位かかる。フェルマーの最終定理と同じ。)ですよ、大きすぎて問題として捉えられません。そもそも、そんなもの解決しなくても生きていけますからね。

 

ただ、授業で目の前に立っている人は、それが真剣に問題だと言って、すでに行動を起こして会社を立ち上げてしまった人です。その会社によってデブリ除去の手法は徐々に確立されていっており、これから世界中の民間企業が宇宙に手を伸ばそうとするその領域を広げようとしている人です。

 

なんだそれ。って思いました。正直に。いい意味で。

 

ご本人はミドルキャリアクライシスで悩みに悩んだ結果、ご自身の人生を費やして解決すべき問題領域として宇宙を選択されたということでしたが、そんな選択だれが出来るでしょうか。いや、したいけど。

 

そう、したいのです。いつものようにワナビーみたいなことを書きますが全力で我慢してください。僕は今、コツコツと毎日の厄介ごとを処理はしています、同時にそのことだけに手をまわすことに疑問を感じて、人生の半分を学問に充てることにしました。その学問の場の中で、今回の出会いがありました。めまぐるしく現れる日々の厄介ごとを全力で解決をし続けた末、たどり着いた場所でこれまでを振り返って自身の天命のようなテーマに出会った方がいる、その方が今僕の前に立っている、これが今回の授業の感動でした。別に宇宙がやりたいわけじゃありません。ただ、「自分の人生をぶつけるテーマを探したい」という発言を職場でからかわれる僕にとって、これは目指すところの一つの成功例であると思えました。

 

この岡田さんがどのような情熱をもって300年級の問題を解こうと思ったのか、どんな未来を描いたのかまだ全然咀嚼できていません。しかし、自分のやりたいことのために、その人の人生を深く知りたいと感じられるような人に出会えたことが僕のモチベーションを昂らせて仕方がないのです。

 

僕が人生をかけたいと思うテーマに出会えるかは、多分これからの僕の振る舞いで決まるものだと思いたいですが、同時に、誰かのテーマだった未来が実現されるかどうかは僕の強い関心ごととしてこれからじっくり観察していこうと思います。

 

実現したら、大学の時に心を奪われた"プラネテス"のような未来が訪れるのでしょう。

それだけでも楽しみです。