銀塩日和

フィルム写真と冒険。そしてSDM生活。

最高に気持ちいいダイヤルを探してカメラを触りまくってみた。

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魅惑のダイヤルの世界。カチカチするのが楽しい。

どうも、僕です。
世の中には触って気持ちいいものがたくさんあると思う。猫のおなかや彼女の髪の毛なんかがそうだろう。
ただ、ここで一つ、最高にやみつきなモノを提唱したい。「カメラのダイヤル」だ。

 


昔からカメラにはダイヤルが付いていた。
シャッター速度を変えたり、絞り値を変えたりするためについていたはずのアナログなダイヤルは、デジタルの時代になってもモードダイヤルや露出(明るさ)調整ダイヤルとして残っている。
このダイヤルをカチカチやるのが非常に気持ちいい。

なんだったら撮影じゃないときにもカチカチやるのが気持ちいい。手持ち無沙汰なときにペン回しをやるくらいだったらダイヤルをカチカチやることをオススメしたい。
しかし、毎日カチカチやる中でふと気付いた。...カメラによって最高に気持ち良い物とイマイチなものがある!!

この記事は、ふと思いついてしまったので、身近にあるカメラのダイヤルをひたすら触ってみただけの記事である。ここまで読んでもらえればわかると思うが、かなりマニアックであり、気持ちが悪い。ただそれなりに愉快だと思うの読んだ方には楽しんでいただきたい。
なお、持っているもの、すぐに触れるものだけでピックアップしたので、メーカーの偏りが尋常じゃないのはご容赦ください。


「フルサイズのK」 PENTAX K-1

 

まずは僕の手元にある最新機種、ペンタックスK-1だ。Kマウントの最高機種として丁寧に作られたこの子ならそれなりにいいダイヤルだろう。

 

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メカメカしいダイヤルの類。慣れればボタン操作よりもかなり便利だ。
ちなみにK-1のダイヤル個数は全部で5個。ボディのダイヤル数としては今回最多となる。余談だけどこの5個のダイヤルが本当に便利だ、スマートファンクションを考えた人を抱きしめたい。
さて、とりあえず5個のダイヤルをそれぞれ触ってみる。

 

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一番気持ちがいいのはスマートファンクションのための右端のダイヤルだ。
そこそこ感触が堅く、かといって堅すぎて回しづらくないのがなかなかいい。しいて言うならダイヤルの頭がプラスチックなのがちょっと残念かもしれない。

 

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散歩の時はロックしっぱなし。足を止めるときはときはロック外します。メニュー頻繁に変えるからね。
あと、モードダイヤルはロックしたまま回したり、ロックをフリーにできるのが極め細やかだ。なんか優しさを感じる。
結論:流石のK-1。なんかバランスの良さを感じた。これからも末永くカチカチしていきたい。


「イチガンはもっと身近でもっと自由だ」 PENTAX K-S1

 

お次はなんとなく不遇のデジタル一眼レフK-S1だ。グリップが薄いとか、やたら光るとか見た目がエキセントリックすぎるからかな。エントリーモデルなのに、それなりに考えられたダイヤル配置をしているおかげで僕としては使っててかなり楽しいのだけど。
K-S1のダイヤルは全部で2個だ。パッと見肩の1つだけに見えるが、ボディ裏面のボタンのところについている大きなわっかがモードダイヤルになっている。

 

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肩のダイヤルは悪くないが軽い。あと薄い。ダイヤル好きには歯ごたえが無い。

 

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モードダイヤルはカチカチ気持ちいいんだけど、グリップ感が物足りない。やっぱりわっかの上から触るのが厳しいのだろうか。結構好きなんだけどなぁこのダイヤル。

そんなわけで全体的に惜しさを感じた。もっとやれる子だこの子は。
結論:もっと歯ごたえやさわりごごちを重視して欲しい。親指が淋しい。


「カメラはもう、撮影領域を選ばない」 RICOH GXR

RICOH デジタルカメラ GXR+S10KIT 24-72mm 170540

RICOH デジタルカメラ GXR+S10KIT 24-72mm 170540

 

 

なんかもう、それぞれのカメラのキャッチコピーを探してくるのが楽しくなってきてしまったが、お次はユニット交換式のデジカメGXRだ。
ボディの小ささに比例してダイヤルもそこそこ小さくなってしまうのは仕方ないだろう。小さなダイヤルが2つ付いている。ただ、そこそこコスト高めに作られたように見えるので期待はしたいところ。

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注目したいのは親指のモードダイヤル。ロック式なので指一本じゃ操作できないが、親指がグリップする幅がなかなか広くていい。これも金属ダイヤルなのだろうか。ちょっと軽いんだけどね。
結論:形はなかなかいい。後はもっとカチカチ感をください。あとGXRⅡを出してください。



「6×7判システム一眼レフ」 PENTAX 6×7

PENTAX 67 TTL

PENTAX 67 TTL

 

 

ここで中判を引っ張りだしてくるのも卑怯な気がするが、まぁいいでしょう。大きなことはいいことだ。なお、このあたりになってくるともうキャッチコピーが公式サイトに載っていないのでインターネットの海を漂ってカタログを探した。

 

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さて、6×7のダイヤルは男らしくシャッタースピードの一つしかない。まぁマニュアルのフィルム一眼レフなんで仕方ないだろう。このダイヤルだが、大きいので親指にも気持ち良く、感触も「カッチン、カッチン」と一回一回のクリックが気持ち良く、回していて楽しい。ただ一つだけ大きな不満がある。左側にダイヤルが付いていることだ。左手は常にレンズを支えるのに使うので、このダイヤルを回そうと思ったらいちいち左手を持ち替えなければいけない。この2kgくらいある本体を支える手を、だ。これ本当にしんどいんですけどどうにかなりませんかね?笑

結論:感触は最高。ただ触れる場所においてくれよ。もっと回させてくれよ。

 

 

「TIMELESS, TRUSTY, TOUCHABLEPENTAX K-01

 

なんとなくこの記事を書こうと思った時に、「優勝だろうなぁ」と真っ先に思ったのがこのK-01だ。だって色々な使いやすさを犠牲にして素敵な見た目に仕立て上げたのがこの子だもの。そこそこいい部品を使っているでしょうよ。ていうかこの分野くらい頑張って買ってくださいよ。僕の気に入り具合に比べて世の中に爪痕を残していなさすぎでしょうよ。

 

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どう見れもレンガです。K-1を手に入れたことで価値が増したカメラの一つ。バッテリー共通だしね。

このレンガみたいなカメラにはご覧の通りダイヤルが二つ。上部のモードダイヤルと親指操作のための電子ダイヤルだ。どこかの記事で読んだが、このどちらもアルミ削りだしのコストをかけたダイヤルだった気がする。確かにモードダイヤルは外れてしまったことがあるけど金属だった。なお、僕がダイヤルの材質にこだわるのは、そのひんやり感が最高に気持ちいいのと、適度な重さが感触をさらに良くするからだ。そんなことをやっても全くスペックは上がらないのだけどね笑 さて、触ろう。

 

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もう決まっている気がするけど言おう。良い。モードダイヤルのクリック感とひんやり感、そして指がぴったしはまって回せる位の厚みのあるダイヤルが素晴らしい。何度でも書こう。素晴らしい写真が撮れる機能ではないけど回すと気持ちいい。病みつきになる。

 

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さて、もう一つの親指の方だけどこちらも良い。だいたい電子ダイヤルって軽くクリック感が少なくて物足りないものだけど、こちらは一回一回を楽しむというよりも回数を回すのが気持ち良くなる程度のちょうどよさ。ただK-S1と同じくこちらも親指を受け止めるくらいの厚みが欲しい。上から触るのは楽しいのだけどね。

結論:高いレベルで二つのダイヤルがかなり気持ちいい。なお、モードダイヤルは至高。ずっとカチカチしていたい。

 

予選落ちの皆さん。

ここから、触った中でなんとなくイマイチだったものを載せておきたい。

PENTAX MX-1

プラの小さなダイヤルが二つ。軽い。親指が当たる面積が少ない。真鍮製のボディの感触が素晴らしいだけに...欲求不満になりそうだ。

SONY α7R

学校のカメラ。ダイヤル3つ。親指側の電子ダイヤルがなかなかの厚みがあっていい具合になりそうだった...ただデザイン上親指がボディに引っかかるのよ。格好いいんだけどね!

PENTAX MX

PENTAXの有名なフィルムカメラ。最高のファインダーを持ち、最高の小ささを誇るのだけど、その小ささがあだになった。ぶっちゃけ回しづらいです。

PENTAX Z-1P

アナログダイヤルでなく、100%電子ダイヤルになった頃のフラグシップらしく、プラスチックの電子ダイヤルが2つとメニューダイヤルが1つ付いている。この時代の電子ダイヤルは総じて安っぽい。便利なんだけどね。

PENTAX MZ-S

特殊な操作系や見た目だが、ダイヤルの個数は電子ダイヤルが2つ。感触はちょっと固めで人によっては操作しづらいかもしれないが、僕にとってはなかなか良い。ただちょっとカチカチって音が軽すぎる。液晶付きが格好いいのに...



まとめ:気持ちいものを触ろう


さて、そこそこの数のダイヤルを触ってみたが、気持ちがいいダイヤルのポイントはざっくり次の3つくらいだろう。
1. カチッと適度な抵抗感(重すぎず、軽すぎず)
2. ダイヤル全体をグリップできること。(指がボディに引っかかると気持ち悪い)
3. ダイヤルがひんやりとしている。(金属でできているといいよね)

これが揃っている〇〇のダイヤルは本当に気持ちいい、最高だ。だからといって便利とは言っていないけど。
この記事を読んでいるメーカーの中の人各位におかれましては、是非ともこの感触を参考に気持ちいいカメラを作っていただきたい。本当にこの衝動で書いた記事、誰向けだったんだろうか。

ただ一つ。今回のKingことK-01に対抗できるダイヤルの挑戦をお待ちしています。

かしこ。