銀塩日和

フィルム写真と冒険。そしてSDM生活。

【後編】ゆとりが原付で日本縦断した25日目。大仏に圧倒されて大阪パニック!超大仏×鹿とツーショット×酷道ふたたび

どうも、僕です。

遡ること3年くらい前、2012年の夏、僕は原付で一人日本縦断の旅をしていた。これはその時の振り返り日記。僕がカメラを趣味にすることになったきっかけの、なんでもない僕のバカバカしい旅の記録。

 

ino-null.hatenablog.com

 

前半奈良市内まで来たところでした。ここから奈良県観光の後半。

 

春日大社の印象がいまひとつ薄いんです。

奈良公園付近まで来て公園内にある春日大社へ来てみた。ここに来るまでよくは知らなかったんだけど、ここは世界遺産だったのね。古くは平城京がまだあった時代、都の平和を願って建てられたお社がこの春日大社。特に3,000以上の灯篭が奉納されていることで有名らしく、結構異様な雰囲気の場所だったりする。。。のだけど、その灯篭の写真が全く残っていなかった笑 いったい僕は何を見てきたんだろう。

 

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参道の途中には絵描きのおじさんが。少し世間話しなどしながら、絵を描くところを見させてもらった。旅途中のなんでもない会話ができるのはありがたい。だいたい一人だから道中話すことがなくて少し寂しくなったりはするのだ。

 

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写真ではなかなかそうは見えないけど、春日大社はこれでもかってくらいの朱色の建屋が特徴的だった。この日にはいろいろ神社仏閣を訪れすぎて今となってはピンときていないのだけど。。。灯篭もどんな感じだったんだろう、僕はどう感じたんだろう。下のサイトを見てみるとかなり特徴的な場所だったはずなんだけど、、、今感じている物足りなさがあるせいで、今もう一度行ってみたいと思っている。

 

find-travel.jp

 

奈良と言えば大仏。超大仏。

当然のようにせんとさんがいっぱいいた。フェイスクッションはどういった方がお買い求めになるので?

 

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前半から奈良の魅力あるいろんなスポットを回ってみたけど、そうは言っても社会の教科書で一番印象強くおぼえているのは奈良時代の都と東大寺の大仏じゃん。だからやっぱり見ておかないとって思うのだよ。大仏を。ということでとりあえず近くの東大寺に来てみた。この時点で期待半分、不安半分。だってこちとら関東の大仏見てるからね。牛久はまぁちょっと見てないけど、鎌倉見てるからね。鎌倉だってなかなかのものだったよ、うん。その鎌倉体験があるからね、もうそんじょそこらの大仏じゃびっくりしないわけです、僕だって大人だから。僕をびっくりさせたいなら大仏なんて言ってないで超仏を持ってきなさいよ。エクストリームブッダーを。

 

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そんな東大寺の門。ここはね、渋くていいです。なかなかやるじゃないのって感じ。まぁ僕が満足するにはまだまだね、びっくり要素が足りないのでね。見くびらないでいただきたい。あと、普通に鹿がいるのよね。ものすごい数。人間の適応能力ってすごくて、数時間奈良にいただけなのに慣れたもんね、鹿がいることに。帰りに記念写真でも撮ってやろうかな、鹿の。まぁとにかく中に入ってみましょうよ。

 

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ちょっとね、この辺りから神々しさが漂ってきてるなって言うのは僕でも感じてくるわけです。神々しさっていうかブッダなんだから仏々しさかな。門を抜けて急にあたりが開けたかと思うと、非常に整った中庭?があるのですよ。よいねぇ。その仏々しい中庭のど真ん中にこれまた仏々しい巨大なお堂がある。。。これが大仏殿かな、そうだろうな大きいもん。

 

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大仏...超デッケェ。。。なめてましたごめんなさい。

こりゃ奈良を代表するわ。鎌倉の大仏とは方向性が違うね、鎌倉の大仏は「自分...不器用ですから...」みたいな感じだけど、奈良の大仏は「命をかけて...かかってこい...!!!」って感じかな。書いてて全然わけわからないなこれ笑 とにかくね、強そうでした本当。背筋ぞわぞわするんですわココ。パワースポットという名にふさわしい場所だ。大仏パワーがすごすぎて腰抜けそうになったもん。いいもの見たね。これは自分の目で見ることに意味がある。

 

 いやー。すごいもの見た。肌がビリビリした。これで奈良県をとりあえずは味わい尽くしたなぁ。最後に鹿でも写真に収めて次の県に向かおうかな。

 

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とその前に、鹿とツーショット。物すごくカメラ目線をいただきました。何やってるんだろう僕は。

 

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 恐怖。酷道再び!

 

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時間に余裕はあるのだけど、お金に余裕がない以上は1日1都道府県は歩を進めておきたい。そんなわけで奈良にずっと留まるわけにはいかない。。。後ろ髪引かれる思いはすごくあるのだけど、次の都道府県を目指す。次は...大阪だ!!

 

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と格好をつけてみたけど、気がついたらわけのわからない上り坂をひたすら走っていた。陽も沈んできてしまったし、街灯も少なくなってきた...というかどこにも無いね笑。旅に出てそろそろ30日くらい経つわけで、それなりに旅にも慣れてきたんですよといいたかったのだけど、どうにも心細くなってきた。強調するけど、ずっと結構な勾配の上り坂なのよ。アクセルを右手できりつづけてそろそろ手がしびれてきそうだ。

 

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暗い、辛い、人いない、寂しい、怖い。マイナス感情がひとしきり揃ってそろそろ役満になりそうだ。でもここ国道らしいのよね。ナビが一応ここの道を通るんやでって言ってるし。間違いは無いはずなのだけど、不安でしょうがない。あと何度も書くけど本当に怖いんだここ。まだ19時とかそのくらいのはずなのに。

 

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どれくらい経っただろう。たぶん30分くらいの登坂のはずなのだけど、体感3時間ほど登り着いたところで急にこの急坂の頂上についた。あっけないほど何の前触れもなく平坦になったところで、体感3時間の登坂に最適化された僕の全身は当然のように戸惑い、ハンドルはフラフラ。しかもずっとアスファルトだった道路がどういうわけか頂上だけ石畳になっていた。こうなったらもうハンドルのコントロールは効かない。

 

「わわっ!!」びっくりするくらい誰もいないのに、びっくりするくらい情けない声を出して、必死の思いで事故を避けてどうにか車体を止めた。アクセル全開の原付を止めるのに全身全霊をかけすぎて、数十メートルほど余分に走ってしまった。その必死の行動のせいで、周りのことなんて何も見えていなくて、ようやく車体が止まった時に正面を見る余裕ができたことで初めて気づいた。し、それと同時に冷たくて気持ち悪い汗が一気に噴き出した。

 

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お地蔵様じゃん...怖いわ!!!

体感4時間ほど暗闇を一人で走ってメンタルがすり減ったところで心霊スポットみたいなものにぶち当たるとか本当にやめてほしい。。。道路史上最悪の思い出だ。

 

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ああ、遠くに大阪の街が見える。。。あんな遠いのな。ココこんな暗いのな。

後日別の旅人に聞いて知ったけど、ここは通称"暗峠(くらがりとうげ)"と呼ばれる酷道。超狭い道幅と慣れない人間が普通にタイヤを滑らせて落ちていく急勾配、おまけにS 字にひん曲がったカーブのせいであらゆるドライバーのトラウマになっている素敵な道らしい。らしいというか、実際そうだったよ。。。何が楽しくてこの日本最高峰の坂道を一寸先も見えない暗闇の夜に貧弱50ccで通らなければいけなかったのよ。

 

matome.naver.jp

 

ちなみに言いますが、下りは手が痺れるまでずっとブレーキかけ続けたせいで肉体がボロボロになってしまった。もうやだこの道。

 

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でやっとの事で人里というか、大都市大阪へ辿り着いた。本当に、ひどい目にあった、やっぱり人がいるというのは安心す...るわけ無いわ!!何だこの運転マナーは!!笑

怖い、タクシー怖い!片側3車線の左側は全部タクシーが停車してて原付通れないし、よいしょと通ってみても突然ドアが開いてめちゃくちゃ危ないし、よくわかんないけど一番真ん中の車線をママチャリお母ちゃんが我が物顔で走ってるし、もう全然気が休まらない。

 

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もうダメだ、疲れてしまった。実は大阪は予備校時代の友達が暮らしているので、一晩ほど停めてもらう予定だったのだけど。。。もう怖いから迎えに来てもらうことにした。原付は押して歩くよもう。

 

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マックでまどろむ。。。旅怖い。

彼に迎えに来てもらって何とかご自宅に押し入ることができた。大阪の道路怖いわぁ。手土産が全く無いのもいかがかと思ったから、実は新潟で日本酒の原酒を買っておりまして、この日はお邪魔したおうちで貧乏男子二人の酒盛りでやんした。

 

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買ったのはこれだったかな。あまり記憶は無いのだけど、ひたすら美味しかったきがする。これに限らず旅中に口にした酒は本当にどれも美味しかったのだけどねw

越の誉本醸造生原酒 ひや 復古ラベル - さけまる倶楽部

 

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うん。男の酒盛りっぽい笑

この日は布団も借りてだらしなく寝させてもらった。彼との大阪観光はまた次の日に。


まったく濃ゆい1日だった。

 

 

【次回予告】大阪で食べ歩き!いや、歩いてないわ、原付だわ。