銀塩日和

フィルム写真と冒険。そしてSDM生活。

ゆとりが原付で日本縦断した42日目。長崎は今日も雨。長崎×中華街×慣れないカメラ散歩

f:id:ino_null:20160731111326j:plain

前日は大雨のせいで道の駅で寝たのだった。更新が前すぎて忘れているかもしれないけれど

 

どうも、僕です。

いや、もうね。本当に申し訳ない。まさかこの「2012年に僕が当時の彼女に振られた勢いで免許を取って原付で日本縦断に出てしまったシリーズ」の更新が滞ってしまうなんて、こんなにも間が空いてしまうなんて思っていなかった。(説明感)

 

なお、ここまでの旅の様子なんてわすれちまったよ、って人は下記のリンクからまとめ記事を見て欲しい。振り返ってここまで追いついたらこの日の更新分が一層楽しいはずだ。

 

ino-null.hatenablog.com

 

続きを読む

ヘンドリクスになれなかった僕は

f:id:ino_null:20160731091715j:plain

 

どうも、僕です。

ありがたいことに28日をもって28歳になりまして。様々な人に温かい言葉をいただいて嬉しいなぁなんて思いながら残業をしていたわけです。大学生の頃には、素敵な女性と夜景なんぞ見ながら「街が綺麗だね、東京ってすごい街だ」なんてセリフを吐いて未来に希望を抱いたまま誕生日を祝われるんだと思っていましたよ、そんな年齢だと思ってました28歳って。実際はそんな女性は姿形もなくて1日ずっとおっさん3人と息の詰まる小部屋でせこせこ傾く会社を立て直すためのビジネス検討をしていたのだけどね。。。まぁここで誕生日の日の切なさを叫んでも仕方がないのでそれは置いておくとしよう。

続きを読む

今の日常の検証と妥当性確認について

f:id:ino_null:20160715010453j:plain

 

どうも、僕です。

今期に入ってから自分の身の振り方についてずっと考えさせれているが、その度に最近学んだことが頭の中でリフレインする。

 

今学んでいるシステムズエンジニアリングの一部分で「検証と妥当性確認」という項目がある。感覚的に理解が容易である割には手を動かして実際にやってみるということが難しい項目であるのだけど、簡単に説明をすると下の2つのことを確認しましょうということだ。

 

<Verification & Validation>

・正しく機能しているか?

・正しいことをやっているか?

 

システムズエンジニアリングは情報システムだけでなく、社会システムや人間そのものをシステムと捉える非常に応用範囲の広い学問分野ではある。当然どんな分野にでも適応を試みるべきだと思っている。今自分がしている仕事だってその検証と妥当性確認は必須だろう。だから、単に社内システムを作るとかそういうことに絞らず、"僕の人生における目的を達成するためのシステム"をデザインしようなどと考えたときに、この「検証と妥当性確認」が機能しているかは当然考える必要があるわけだ。

 

何が言いたいかというと、「僕は目的を達成するために正しく行動しているか?」そして「僕がしている行動はきちんと機能しているか?」を今考えたい。

 

今の僕の関心事項は、その結果出てくる答えと必要になる行動の方だ。正しくないと分かった場合は自分の目的達成システムの再設計が必要になる。

 

モデルに基づくシステムズエンジニアリング

モデルに基づくシステムズエンジニアリング

 

 

 

2016年だけどペンタックス最後のフィルムカメラ*istを愛でる

f:id:ino_null:20160726122422j:plain

同じくフィルム時代の銘レンズ77mm limitedをつけて。これめちゃくちゃ美しいなおい。

 

 

どうも、僕です。

たまに「自分は本当に何をやっているんだろう?」と心配になることがある。ついさっきまで周りが見えなくなるくらいに熱を持って没入していたのに、急に視界が開けて広い世界の喧騒の中でぽつんと立ち尽くしているような感覚を覚えるのだ。視界の外で順番待ちをしていた不安や焦燥感がようやく出番か、やれやれと立ちすくむ僕の肩をたたきに来る様な感覚だ。今だってそう。何に夢中だったかは最早覚えてはいないけれど、急に冷静になって自分を客観視したらやたら小さな一眼レフを両手で大事そうに抱えていた。PENTAX *ist(イスト)というカメラだった。

 

なんだ、いつもの病気(物欲)じゃないか。

 

そんなわけで、ひょんなことから*istというカメラを手に入れてしまった。かの旭光学ことペンタックスの名を冠した最後のフィルム一眼レフだ。仰々しく書いたが、ジャンクで買った。600円だった。

 

続きを読む

いつでもレトロを撮ってしまう。RICOH GR10で散歩しよう。

f:id:ino_null:20160721005259j:plain

散歩の最後は自由が丘であることが多い。現像とかの関係だけど。

 

どうも、僕です。

久しぶりに写真の、しかもフィルム写真の記事を書いてみようかななんて。

 

先日僕の最小の相棒GR10をポケットに入れて散歩に行ってきた。グリップ部以外フィルムのパトローネよりも薄いこの相棒は、軽装で歩き回るにはぴったり。装備されている28mm単焦点というレンズ自体も、視点の上下で大きく光景が変わる感覚があって、体を動かして視界を切り取っている感じがいい。

 

ino-null.hatenablog.com

 

散歩に行ったのは、鎌倉駅周辺。最近何かと海が見たくなったら鎌倉を訪れるようになったのも不思議なのだけど、自分の家から乗り換え一本で行けるのがお気に入りポイントなのかもしれない。あとは静かでぼーっとできる海のスポットが見つかったら尚いっそういいと思う。

続きを読む

ホームセンターのにおいは創造性のにおい

http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/i/ino_null/20151128/20151128233119.jpg

工事現場の前を通って自分のぶれない価値観に気づくなど。

 

どうも、僕です。

昨日なんかはそうだったんですが、たまに駅までの帰り道を変える事があります。心のゆとりがあるときなんかに、ちょっと別のルートで帰ってみようかななんてことで、いつもは曲がらない角を曲がってみたり、別の駅から帰ってみたりと、なんだかんだ気ままに日々生きています。

 

都会の蒸し暑い街中を疲れた体でだらだらと歩くのはそこそこに億劫なんですが、それでも風景がいつもと比べて変わるならば多少は新しい発見があるかな、なんて思っています。

 

続きを読む

貴方に世界はどう見えているの?コンセプトのリバースエンジニアリングについて考えたい。

f:id:ino_null:20160718161304j:plain

例えば飲み会の帰り道は道端がこう見えている。

 

どうも、僕です。

趣味で毎日写真を撮っていると、なんとなく写真を見てもらって感想を貰いたいと思ったりする。Web上であればブログとして投稿したり、SNSに載せてみたりする。そういった行動の理由の1つには承認欲求もあるのだろう。リアルでは写真を撮るのが趣味だ、と言うとたまにちょっと見せてよ、ということにもなる。こちらは会話のフックになってありがたいなぁなんて思ったり。

 

 

いずれにせよ、なんとなくで毎日収めている光景の感想をたまにもらえるのはありがたいなぁなんて思うのだ。自分の内面へと潜って行くような、一人よがりのアクティビティに終始しないようにしてくれるのだから、少し価値を感じられる。

(できればその価値をもっと増していければなんて思うけど、これはまた別の話。)

 

そんな感想をもらっている折、たまに「へぇ、こうやって見えているんだね」なんて感想を頂戴することがある。そういう類の感想をくれる人に、意図を聞くと、表現に違いはあれど、だいたい「カメラを撮っている人がその世界をどのように見えているのかが気になる。それは自分とは違うから。」ということらしい。プロの写真家の方々の見ている目線であったり、世界の見方であるならば興味はものすごくあるが、何者でもない僕の半分酔っ払った時の写真にまでこんな感想をくれるのだから、この世界の見方というのは写真の腕にかかわらず、その差異に興味深い点があるのだろう。人の写真を見て、その人の"世界の見方"が少しでもわかればそれはすごいことかもしれない。僕はこの"世界の見方"というキーワードが最近すごく気になっている。

 

"世界の見方"と書いた。が、僕の感覚的な理解で言い換えを許してもらうなら、"物事の捉え方"と表現した方が意味を損なわずに解釈がしやすい。("パラダイム"と言ってもいい。) ここでは、個人における"物事の捉え方"の違いが写真表現に現れてくるのでは?それをアウトプットである写真から読み取れないか?という話だったが、別方面からこの"捉え方"を考える場面があった。

 

今期に入ってから大学院の授業などで、イノベーションをデザインするようなグループワークを続けている。米IDEOなどで有名なデザイン思考とシステムズエンジニアリング的なシステム思考組み合わせて設計された思考の流れから、自分たちの意図的にブッ飛んだアイデアを作り出してその完成形をデザインしようという試みだ。難しく表現したが、阿呆なことを100個考えて、その中から本当に素晴らしいアイデアの種を抽出して世の中の問題を解決する、と理解すればいいと思う。

 

なお、その阿呆なことを100個考える、の話は無限プチプチを生み出したバンダイの高橋さんのスピーチを見ていただければ解りやすい。

 


新しいアイデアのつくり方 | 高橋 晋平 | TEDxTokyo

 

とにかく、こういう形でアイデアを発散させ、その中から何か重要なヒントを含んでいそうなアイデアを抽出する...のだがその抽出作業がとても難しいのだ。100個以上のゴミのようなアイデアが目の前にあったとする。その中のどれが未来を形作るアイデアなのか全くわからない。抽出の基準はあるのか?それもわからない(僕の理解度が低いせいかもしれないが)。とにかく、イノベーティブなアイデアをピックアップする能力、そのイノベーティブさを理解し説明できる能力が必須になるのだ。

 

この、"イノベーティブさの理解"というものと、先ほどの"物事の捉え方"という概念が実は或る条件においては重なるのではないかというのが今の僕の関心ごとだ。

 

他人が捉えた物事の捉え方を写真から読み取れるようになるということは、その人が何を意図してその写真を撮ったのかがわかるということだ。つまり、説明なしにそのコンセプトを理解するということにちがいない。作者のコンセプトを捉えることができれば、そのアウトプットがなぜその形になったのかの理解も容易になる。

 

これはイノベーティブなアイデアの理解でも同じではないだろうか。つまり、アイデアを見て、その奥にある作者の意図したコンセプトをつかむことができれば、イノベーティブさを理解できないかと思うのだ。

 

例えばWiiのコンセプトは何だろうか、先日先生に聞かれた。

僕は「家族で遊べるゲーム」と回答した。ソニーマイクロソフトがゲーム好きに対してアプローチしたのとは別方向に向けて作ったことが、この商品の肝だと思うからだ。

しかし、実際のコンセプトはもっと奥にあった。インタビューなどで有名であるが、Wiiが家族を取り込んだのは結果であり、もともと狙ったのは「お母さんに嫌われないゲーム」だった。

 

www.itmedia.co.jp

そのコンセプトを理解すれば、あのサイズやコントローラーの設計は必然としか思えない。その他にも、イノベーションと呼ばれるアイデアにはその肝となる部分があり、コンセプトとしてデザインされていたはずだ。逆に本体やコントローラー、使われ方のデザインからコンセプトを捉えることができれば、そのアイデアのイノベーティブさを説明されずに理解できるにちがいない。

 

僕はアイデアの表層をヒントにそれを理解したい。コンセプトのリバースエンジニアリングだ。

 

最近はそんな勉強をしている。